最近は夜が辛いので、寝逃げて昏々と眠るばかり。
正直時間の無駄なので(寝過ぎで)、家にいるのを回避しようと、オールナイトイベントへ。
それで、上映したのがこの映画。



主人公ポールは、10年付き合ってる彼女エステルがいるが、イマイチ上手く行ってはいない。
そんな折に、シルヴィアとヴァレリーという二人の女性に出会って恋に落ちる。
酷い話に、二人はどっちも友人の彼女である。(しかも、それが、親友といっても良いレベルの友人)


主人公はとても魅力的な人で、結局三人とも主人公のことを好きになるんだけど、元々の恋人(友人)とも別れないまま関係が続く。
ブロークンフラワーズを見たときも思ったんだけど、映画の「この男性はモテる」という描写は、的確であればもの凄い説得力を持つよ。
主人公は、きっちりしてはいるけど子供っぽい性格だし、大学に勤めてるけどいつまで経っても助手だし、自信満々すぎるし、客観的には大した男じゃないんだけど、実際に、30分も見た頃には、女性が彼に惹かれるのを完全に納得できる気分になっている。
ものすごく引力がある人という描写。
パーティーが終わって眠り込む彼女に「課題をやらなくてはいけないだろう」と厳しく言うけど、結局彼が夜中まで起きて代わりにやってたり、
自分が「別れよう」って言ったクセに「私のことを愛してないの!?」って言われると「愛しているよ」と愛を説きだしたり、
同僚が飼っていた猿の死体を、誰も触りたがらず「手袋付けたら…」とか言いつつゴミ袋に捨てようとしてるところを、ナチュラルに素手で触って弔ってやったりする。


で、彼は大変魅力的だし、彼女たちもとても聡明で、遊びでもなく、しっかりとした「恋愛」をしているんだけど、最終的に彼は「他者」を意識してないし、一番好きなのは自分自身なんだよねー。という。



どう控えめに見ても、酷いブラックジョークだと思ったよ。
劇場中で、私が一番この作品を楽しんだ自信がある。終始笑いっぱなし。苦笑と失笑と照れ笑い。


魂を救え! [DVD]

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父の死をきっかけに田舎からパリに出てきた法医学医(検死する人)見習いの主人公は、パリ行きの電車の中でいきなり検問に引っかかり、詰問を受ける。
なんとか逃れるも、パリに到着してスーツケースを空けると、謎のミイラ化した生首が。
彼は、何故だかそのミイラに強く惹かれ、「彼が何者なのか」調べはじめる。


現在の平和な日常は、多くの死者の上に成り立っている。
この話では「冷戦」の犠牲。
今の日本でも、戦争は昔あった。
そういうことを提示したいのは解るんだけど、フランス映画らしーい感じでねむーくなってしまって、そしたら複雑な話だから(たぶん、最初から全力で見ても100%は解らないと思う)見失って、(´・ω・`)だった。