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- 出版社/メーカー: パイオニアLDC
- 発売日: 2000/12/22
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「こんな時は、ライカ犬のことを考えるんだ」
薄い光に包まれたような世界は本当に美しくて、「子供の頃は、こんな風に世界が見えていたのだっけ」と思い出そうとする。
耐えようもなく悲しいこと、笑ってしまうバカバカしいこと、優しいジョーク。
次々と出てくるそれらに、泣いて良いのか笑って良いのか解らなくなってしまうのは、「キングス&クイーン」を思い出す。
つまりは、生きていて、生活しているって言うことは、良いこと・悪いこと・どちらでもないことが全てランダムに発生していくっていうことなんだと思う。
それは、この12歳の少年でも、35歳の女性でも同じ。
「今だって、同じ」とベルリンの天使が囁くようにね。
ただ、知りすぎているのは、きっとある。
大事な人を失ったときに、少年は、「どうして?僕は、いっしょにいたかったのに」って言う。
どうして?
そう、思った頃もあったな。
今は、誰かを失うときは、大体に於いて、それは予感されている。
その上での、深い諦観を伴ったため息と悲しみで、大体のことは始末が付いてしまう。
どうして?って思えないと、泣けもしないことも、知ってる。